学生時代に受けた “美しさ” の衝撃を再び。国立新美術館「CLAMP展」

新国立美術館「CLAMP展」

世の中、お盆休みスタートの週末。
東京・国立新美術館で開催中のCLAMP展を堪能してきた。

学生時代にその美しさに衝撃を受けた作家集団・CLAMP。
デビュー作『聖伝』は雑誌で追いかけ、コミックスを買い、画集も買った記憶。
読み込んでいた作品としては、『東京BABYLON』『X』が中心で、『Wish』『CLOVER』あたりまで。

アニメ化で人気だった『魔法騎士レイアース』『カードチャプターさくら』は原作未履修(『レイアース』はアニメは見てた記憶があるけど)少年誌、青年誌作品はタイトルを知っているくらい。

そんな初期作品ファンだけれど、さすが原画展というべきか。
美しい原画を前に、作品内容知らないことはあんまり関係なかった。笑

肝心の展示はというと、7つのエリア、5つのテーマに分けられて作品を横断。

  • COLOR(カラー原画)
  • LOVE(CLAMPが描く愛)
  • ADVENTURE(唯一無二の世界観)
  • MAGIC(映像演出)
  • PHRASE(体験型展示)
  • IMAGINATION(35年の軌跡)
  • DREAM

初っ端からカラー原稿のエリアで、予想はしてたけどとにかく人が流れない。
わたしもそうだけれど、当時、イラストを描いていた学生たちにしてみたら、カラー原画の作品情報(画材)はしっかり見たいし、原画ならではのリアル感も間近で見たい。
だから、結果、カラー原稿エリアはごった返す…。

それでも、(画集も持ってたけど)貴重な原画!ということで、懐かしの『聖伝』『X』の原画は頑張ってじっくり見て回る。
(印刷ではよくわからなったモデリングペーストとかね。こんなふうになってたのか!ってなる)

CLAMPのカラーイラストは、作品によって手法を変えていたり、これとこれを組み合わせて1枚の絵にしちゃうのか、と思うものもあったり、わたしが読み込んでいた当時はカラーインクが主体だったと思うのだけど、カラートーンとかコピックとかアクリルガッシュとかいろいろ組み合わせているのが、改めて見ても印象的。

これは作画のメイン担当でもあるもこなさんの学生時代の専攻も関係しているのかな。
(画集のあとがきだか作品解説で専攻の話があったと思うのだけど、今調べてみてもちょっと出てこず…記憶違いだったら申し訳ない)

それ以降のモノクロ原稿展示でも、写真撮影OKということもあって、やっぱりなかなか人の流れが止まるんだけど、こちらは作品毎だったりする部分もあるので、ある程度は分散していた感じ。
(モノクロ原画でもレイアース、さくら、XXXHOLiCは大人気)

個人的に、映像演出のMAGICエリアはくらくらしちゃって堪能できず。
通り抜ける形で終了。

新国立美術館「CLAMP展」MAPとレプリカチケット
展示入り口でもらえる作品リストとレプリカチケット(前期・土曜日分)

5つのテーマの後にあるIMAGINATIONエリアは、35年の作品の歩み。
ここでは漫画作品以外の作品も展示されていて、『創竜伝』文庫版は懐かしい、の極み。
(これもCLAMPが文庫版のイラストを手がけるというきっかけで全巻買ったし読んだ)

ラストのDREAMエリアでは、この展示のための書き下ろしイラストが1点だけ展示。
今描くと阿修羅もほわほわした感じで可愛くなっちゃうんだなあ…というのが、第一印象。
対になってるのがさくらだから、そちらに寄せたのかもしれないけれど、初期の作風のファンとしては、これはこれで美しいんだけど「かわいい」が優ってしまっている感じが強い…。
(当時のあの、誰にも真似できない筆致というか線や色の感じが好きだったので)

そして、すべての展示が終わった先には、公式アカウントでも売り切れ続出のグッズエリア。
わたしは、図録と画集で迷っていて現物を見てから…と思ったのだけど、図録は会期前期は置いてなく、画集もサンプルなかったので、この日は買わずに終了。

過去に『聖伝』の画集も持っていたけれど、コミックスと違ってどれだけ見返すのか…を考えるとちょっと購入を考えてしまう。
こーゆーものは実用よりもコレクターズアイテムだから、ただただ欲しい!の心のままに買ったらいいんだけど、躊躇うお年頃…。

今回の展示を見て、久々に頭から『聖伝』や『X』を読みたいなあという気分にもなるんだけど。
何度かの引越しで手放しちゃってるので、中古市場で探して見つかるかなあ…この2作品はやっぱり紙で読みたい。
『X』は完結してないから、万が一、長期の休載を経て連載再開となったら再販されてくれないかな。

会期後期にもう1度いきたいなと思っていて、グッズその時か、あるいは事後通販でもいいかなと思っている(画集の豪華版も出るらしいので、そっちとも迷っている)

後期にもう1度いきたいのは、カラー原画が入れ替わる&今回すっかり忘れていたアートライブラリーの関連資料の閲覧が目的。
今回週末だったので、平日…と思っているけれど、アートライブラリーは17時までっぽいのでスケジュールが悩ましい。

これから見に行こうと思っている方へ、見に行った当日の入場待機時間と展示観賞時間を参考までに。

事前情報として、

  • CLAMP展の公式アナウンスだと開館直後は混雑する、週末は閉館が遅いので夕方からの来場を促す
  • すでに行った人からは平日昼間で1時間待ち、遅めの時間の方が待ち時間少ないかも、という情報あり

今回は週末土曜日14:30ころに会場着、入場が15:00くらい(30分待ち)
世の中のお盆休み最初の休日だったせいもあるのか、想定していたよりも待機時間は短く、そのおかげで待機中も建物の中での待機列。外で待たされるよりはまし(でも暑さ対策は必須)
展示観賞自体は、人の頭の間から見る…という箇所もいくつかあった(というか諦めた)ので、1時間半くらい。
グッズ購入で30分のトータル2時間くらい。

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